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そもそも、優良なSES企業というのは本当に存在しているのでしょうか。
答えはYES。筆者は10年ほどSES業界に関わってきましたが、優良なSES企業をたくさん見てきました。一方で、ブラックなSES企業があったのも事実です。
優良SES企業に企業規模は関係ありません。
中小企業であっても、利益率の高いSES案件を粛々とこなしているホワイトSES企業が存在しています。
当記事では、優良なSES企業、ブラックなSES企業の特徴をご紹介するとともに、どのようにすれば優良SES企業に入れるかを詳しく解説していきます。
当記事の信頼性…当メディアは、株式会社ウィザードが運営しています。
受託・SES案件の開発実績は2000件以上。数多くのSESエンジニア、SES会社、SES転職事例を見てきました。
営業力が強く、多くのSES案件を抱えている企業が良いでしょう。
営業力が低いと、そもそも取ってこれる案件の数が少ないため、限られた案件から選ぶしかありません。
そのため、少しミスマッチな案件にも強引に常駐させることがあります。
経営の安定しているホワイトSES企業では、上場企業などからプライム(1次請け)案件をもらっているケースが多い傾向です。
企業規模は関係ありません。中小企業であっても良質な仕事を受注している企業は存在しています。
プライム案件は、発注企業との強いコネクションがないと受注することができません。そういった良質なコネクションを持っている企業は、優良なSES案件を選べる可能性が高いことを示唆しています。
そのため、多重下請けではないことを確認しましょう。もちろん一次受けであることが望ましいですが、さまざまな事情がありますので、2次受け程度までなら許容できると言えます。
多重下請けの案件ばかり請けている会社では、間に入った企業に売り上げを抜かれていることがあり、利益率が下がってしまいます。
結果として、給与水準が低くなってしまうケースが多く見られます。
昨今では、現場に常駐せずに、リモートで作業できるSES案件も増えています。
SES案件であったとしても、自社、または自宅での作業が可能となりますので、SES案件にありがちなデメリットがほとんど解消されると言えます。
SESのリモート案件を受注できている、または継続できている企業を探すのは非常におすすめです。多数の案件の中から、優良なリモートSES案件を選んで受注していることが多いためですね。
現場に行くSESでは、「チーム体制で仕事ができるかどうか」で変わってきます。
一人で現場に行っている場合は、守ってくれる自社の社員が居ないため、何かと不便な思いをする可能性があります。
一方で、チーム体制で仕事ができる場合は、自社の上長やリーダーと協力することができるため、仕事がしやすい傾向があります。
ブラックなSES企業では、エンジニアの離職率が高まり、若手ばかりになっている可能性が高いといえます。
一方で、しっかりとホワイト案件を受注して労働管理ができているSES企業では、30代〜以降まで幅広い年代のエンジニアが活躍しているはずです。
人材流出していないかどうか?に着目して企業を選ぶと良いでしょう。
多くのSES企業では、自社のSES営業が案件探しをしてくれます。
その際に、自身のキャリアパスやスキルを伝えて、それにマッチした案件を探してくれるか?を確認しましょう。または、そういった仕組みが用意されている企業を選ぶようにします。
希望する案件をヒアリングせずに、営業主導で案件が決まるのは避けたいですね。
案件を決める時に現場の詳細な説明をしてもらうことが大切です。
もし案件の詳細が分かっていないと、自分のスキルが活かせるかどうかが分からず、マッチするかどうか判断することができません。
いったん現場に入ってしまうと、また別の現場に入るのは大変な作業です。そのため、事前の案件説明は非常に大切です。
これは理想論ではありますが、SES営業が元技術者の会社は信頼できます。
案件や技術についての理解が深いので、案件とエンジニアのマッチ度合いを深く考察できるためですね。
SESでは、多重下請け構造がよく見られます。発注企業と受注者の間に、仲介企業が何社も挟まっている構造のことです。
自社に案件が回ってきた段階で、4次請け、5次請けなど「商流が深い」案件がゴロゴロしています。
顔も名前も知らない仲介業者に、自分の単価から中間マージンが毎月抜かれていると思うとゾッとしますね。
全てのSES案件が当てはまる訳ではないものの、SES業界ではよくある話です。
業務は良いポジションから埋まっていきます。下請けで回ってきた時点で、他のエンジニアが選ばなかった業務が回されています。
そういった案件は、作業の質が低く、スケジュールがタイトなことが多いです。
SESの給与水準は、他のIT職種と比べると低めです。
毎日現場に行かされて自社のために働いている割には、満足いく給与額が貰えていないケースも多々あるでしょう。
特に多重下請けの案件ばかり請けている会社では、間に入った企業に売り上げを抜かれていることがあり、利益率が下がってしまいます。
結果として、給与水準が低くなってしまうケースが多く見られます。
SESで案件が選べず、学びたい技術ではない現場や、スキルにミスマッチした現場に行かされる場合、自身が思い描いていたキャリアパスが描けない可能性が上がります。
自身のキャリアパスをしっかり描けて、やりたい業務内容とマッチした案件を選べることが理想です。
SESで現場に出ていると、自社の社員と全く会わないケースも多々あります。
すると、仕事に対する評価基準が現場を通したものになります。
直接的に自社の上長から評価を受ける場合と比べると、適切な評価がなされているかどうか不明瞭です。
SESでは、現場は自社のSES営業が持ってきた案件に参画することが普通です。そのため「現場ガチャ」状態で、選べないケースも多いでしょう。
テスターやコールセンターなど、システム開発のスキルがつかない現場に行かされる企業はブラックの可能性があります。
スキルがつかないと、他の開発案件に移ることも難しくなり、負のループに陥ってしまいます。
さらに、社員から現場の変更を求められた場合に、柔軟に対応してくれない場合はブラックな対応と言えます。
現場の企業と対等な立場で仕事をこなせていない企業は、ブラックSES企業の可能性が高いです。
例えば、実際に筆者が体験した現場で、プロジェクト参画時に「20時までは絶対に作業してください。」と言うお達しがありました。
もしあなたの現場でも同じように勤務時間を強制されるようなことがあったら、常駐先の力が強く、あなたの会社の立場が弱いと言えます。
そのような力関係が働く場合はデメリットしかないので、早々に転職活動を進めることをおすすめします。
パワフルな社長のワンマン経営で、周りはイエスマンだらけ…そんな会社は避けましょう。これも大切な指標です。
優良SES企業の効率的な探し方としては、転職エージェントに相談すると良いでしょう。
※各社のプロモーションを含みます。
転職してあなたの人生を変えられるのは、あなただけです。行動に移しましょう。
なかなか腰が重いのは、痛いほど分かります。しかし、転職に関する作業は苦痛ですが、転職する時だけです。
一方で、転職しなかった場合は、ずっと苦痛になる可能性があります。
その後のエンジニア人生が左右される重要な決定事項です。この記事をお読みになったあなたが、良いエンジニア人生が送れることを願っています。
株式会社ウィザードのアニジャと申します。SE(システムエンジニア)歴10年。 経歴は、SES客先常駐→.NETエンジニア→Webマーケター。SESエンジニアで磨耗した自身の経験から、SES業界について情報発信しています。 株式会社Synergy Career様が運営するCareer Journalにて、SES関連の記事を監修。 ■保有資格 基本情報技術者、応用情報技術者、情報セキュリティスペシャリスト