目次
SESの「案件ガチャ」とは、希望していない現場に常駐させられることや、または「炎上」している現場に常駐させられることを指します。
「案件ガチャ」は、多くは企業のマッチング力や営業力の不足によって起こります。
自社のエンジニアが得意とする領域を理解していなかったり、そもそも質の良い案件が取れていない場合に起こりがちです。
また、SESでは現場に実際に行ってみないと分からないことも多いので、当然当たりはずれがあります。SESでは事前に面談を実施しますが、数分でお互いに理解し合うことなど無理なのです。
当記事では、SESガチャを避ける方法や、ガチャが外れてしまった場合の対処法を詳しく解説します。
当記事の信頼性…当メディアは、株式会社ウィザードが運営しています。
受託・SES案件の開発実績は2000件以上。数多くのSESエンジニア、SES会社、SES転職事例を見てきました。
SESで案件が選べず、学びたい技術ではない現場や、スキルにミスマッチした現場に行かされる場合、自身が思い描いていたキャリアパスが描けない可能性が上がります。
自身のキャリアパスをしっかり描けて、やりたい業務内容とマッチした案件を選べることが理想です。
現場ガチャで起こりがちな問題点として、最も多いのがスキルのアンマッチです。
アンマッチが起きると、1ヶ月や2ヶ月といった短期間で、また出戻りしてしまうケースも見受けられます。
スキルのアンマッチは誰も幸せにならないので、そもそも起こらないように配慮するべきと言えます。ただ、現場に行ってみたら話が違った、というケースもありますので、完全に無くすのは難しいと言えます。
案件ガチャが外れると、質の低い現場に行かされる可能性があります。
業務は良いポジションから埋まっていきます。下請けで回ってきた時点で、他のエンジニアが選ばなかった業務が回されています。
具体的には、スキルが付きにくい単純労働や、既存システムの出来が悪いマイグレーション案件などです。
そういった案件は、作業の質が低く、スケジュールがタイトであったりと、多くの問題を抱えています。
営業力が強く、多くのSES案件を抱えている企業が良いでしょう。
営業力が弱いと、そもそも取ってこれる案件の数が少ないため、限られた案件から選ぶしかありません。
そのため、少しミスマッチな案件にも強引に常駐させることがあります。会社の売り上げを最優先してしまっているので、褒められたものではありませんね。
案件を持ってくる立場の営業や上司に、自身の要望をしっかりと伝えるようにしましょう。
会社から提案された現場に、100%言いなりで行く必要はありません。しっかりエンジニア側からも要望を伝えて良いのです。
会社から提案された新しい現場が、自身のキャリアパスやスキルにマッチした案件かどうか、しっかり確認することが大切です。
その際には、そもそも自身の将来のキャリアパスが、正確に測れているかどうかも大切です。
利益率が高い一次受けのSES案件を粛々とこなしているホワイトSES企業が存在しています。
そういった企業では、売り上げを最優先して、アンマッチな現場に無理やり常駐させる必要がありません。
結果として、優良なSES案件を選べる可能性が高いことを示唆しています。
多くのSES企業では、自社のSES営業が案件探しをしてくれます。
その際に、自身のキャリアパスやスキルを伝えて、それにマッチした案件を探してくれるか?を確認しましょう。または、そういった仕組みが用意されている企業を選ぶようにします。
希望する案件をヒアリングせずに、営業主導で案件が決まるのは避けたいですね。
経営の安定しているホワイトSES企業では、上場企業などからプライム(1次請け)案件をもらっているケースが多い傾向です。
プライム案件(一次受け案件)は、発注企業との強いコネクションがないと受注することができません。
一例として、取締役が以前務めていた上場企業から仕事をもらっているケースなどがあります。
そういった企業を選ぶことで、質の高い案件を中心に選ぶことが可能となります。
筆者の例で言えば、C#やJavaといったオブジェクト指向プログラミングの開発知識はありましたが、突然Linuxサーバー運用の知識を求められたことがあり、困惑しました。
当然、期待に応えることはできずに、たったの3ヶ月で終了になった現場がありました。明らかに、求められているスキルを提供できていないことを感じていました。
実際に筆者が体験したSESの炎上案件では、プロジェクト参画時に「20時までは絶対に作業してください。」と言うお達しがありました。
もしあなたの現場でも同じように勤務時間を強制されるようなことがあったら、それは間違いなく炎上案件ですね。
案件ガチャが大ハズレした実例です。
テスターやコールセンターなど、システム開発のスキルがつかない現場に行かされるケースです。
スキルがつかないと、他の開発案件に移ることも難しくなり、負のループに陥ってしまいます。
さらに、社員から現場の変更を求められた場合に、柔軟に対応してくれない会社も危険です。
SIer、自社開発企業、社内SEなど、SESではないITエンジニアとしての働き方を模索すると良いでしょう。
自社の仕事ができる企業に勤めることができれば、そもそも案件ガチャに巻き込まれずに済みますね。
必ずしもSES以外に転職する必要はありません。転職して、今の現場よりも優良な現場を目指すのも一つの道です。
身売りSES・客先常駐メインではない、優良なSES企業は存在しています。
優良なSES企業は、客先から直接仕事をもらっていたり、リモートのSES案件を受注している会社がおすすめです。
転職ガチャの確率を上げられる優良SES企業の効率的な探し方としては、転職エージェントに相談すると良いでしょう。
※各社のプロモーションを含みます。
転職してあなたの人生を変えられるのは、あなただけです。行動に移しましょう。
なかなか腰が重いのは、痛いほど分かります。しかし、転職に関する作業は苦痛ですが、転職する時だけです。
一方で、転職しなかった場合は、ずっと苦痛になる可能性があります。
その後のエンジニア人生が左右される重要な決定事項です。この記事をお読みになったあなたが、良いエンジニア人生が送れることを願っています。
株式会社ウィザードのアニジャと申します。SE(システムエンジニア)歴10年。 経歴は、SES客先常駐→.NETエンジニア→Webマーケター。SESエンジニアで磨耗した自身の経験から、SES業界について情報発信しています。 株式会社Synergy Career様が運営するCareer Journalにて、SES関連の記事を監修。 ■保有資格 基本情報技術者、応用情報技術者、情報セキュリティスペシャリスト