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そのようにお悩みでしょうか。同じIT系ではありますが、両者は似て非なる職業です。結論から言って、どちらが合うかは人それぞれと言えるでしょう。
弊社にも、元インフラエンジニアで、現在は業務システムの開発業務に携わっているメンバーが在籍しています。
そこで当記事では、インフラエンジニアとシステム開発エンジニアの違いを、元インフラエンジニアの証言を元に詳しく解説します。
当記事の信頼性…当メディアは、株式会社ウィザードが運営しています。
受託・SES案件の開発実績は2,000件以上。数多くのSESエンジニア、SES会社、SES転職事例を見てきました。
インフラエンジニアは、サーバーやネットワークなどのITインフラ環境を整備するエンジニアの総称です。
Webサービスを展開するために、サーバやネットワークといったITインフラは必須ですので、需要の尽きない職種です。
システム開発エンジニアは、顧客の要求に沿ってシステム開発をします。
その他、プロジェクトの進捗管理や、顧客との打ち合わせ、そしてドキュメント作成も業務内容の一つです。
インフラエンジニアに近いと考えられる職種(ネットワークエンジニア、サーバーエンジニア)の平均年収は、450万円。
参考 : マイナビ IT AGENT
一方で、厚生労働省が2020年に発表した「賃金構造基本統計調査」(2019年度分)によると、開発エンジニアの平均年収は約425万円になります。
参考 : 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」
職種としてはメジャーなシステム開発エンジニアですが、実は平均年収はインフラエンジニアよりも少し低めです。
ただし、給与面でどちらが多い..と言うのは一概には言えないでしょう。その人のスキルにもよりますので、平均年収はあくまでも目安にしかなりません。
どちらの職種でも、しっかりスキルを身につけて活用することができれば年収は上がりますし、その反対もまた然りです。
インフラエンジニアでは物理的なサーバー機のキッティング作業などが伴うのが、開発エンジニアとの大きな違いです。とはいえ、開発エンジニアがキッティングをすることもあり、両者の技術領域はオーバーラップしている部分もあります。
しかし、キッティング作業を全くやったことが無い開発エンジニアは多く居ます。
将来性はどちらも有望です。IoT、DX化推進等、今後ITの需要はますます高まる一方だからです。
インフラエンジニアは「クラウド化」により、需要が減少すると言われています。物理的なサーバーを用意せずに、ネットワーク上で環境構築が完結するケースが増えています。ですが、これまで同様のオンプレミスでの開発が今すぐに無くなることは考えにくいため、すぐに需要が縮小することは無いと言えます。
インフラエンジニアは、業務に必要な知識を身につけてしまえば、未経験からでも就職しやすいと言われています。同じ機器に関する知識を、さまざまな現場で横展開しやすいためです。
とはいえ、どちらの職種もプロとして、最新知識をアップデートし続けることは必要です。そのため開発エンジニアと比べて、インフラエンジニアの方が簡単である、と安易に考えることはできません。
残業については、勤めている企業による、と言うのが正直なところです。
ただ、インフラは動いていることが当たり前、と考えられてしまうため、何か問題が起きた際には突発的な残業が起こることが想定されます。
とはいえ、システム開発エンジニアも、納品前のタイミングでは非常に忙しいこともあるため、どちらも全くの残業なし、と言うわけにはいきません。
淡々とサーバ機の監視業務などをやりたい人は、インフラエンジニアが向いています。
特に経験が浅いインフラエンジニアは、サーバーやネットワークの監視業務といったルーティンワークに当たることが多いです。
サーバー機などハードウェアを触りたい人は、インフラエンジニアが向いています。
システム開発エンジニアがキッティングをすることもありますが、全くしない場合もあるためです。
システム開発エンジニアの役割は、キッティング作業後のサーバー機に対して環境構築したり、システムをインストールすることがメインだからです。
インフラエンジニアはシフト制や交代制で働くことが多く、定型の業務であれば後任者に引き継ぐことで残業が少なく済むことがあります。
ただし一方で、時間外での作業が求められることも多いです。サービスが稼働している日中はメンテナンスが難しいため、夜間や休日に対応する必要があるからです。
また、本稼働直後や予期せぬトラブルが発生した際には、解決するまで帰れないこともあります。
設定難易度が高いCiscoルータのIT機器の設定ができるようになりたい人は、インフラエンジニアが向いています。
インフラエンジニアになるためには、CCNA資格を取得することになるでしょう。CCNA資格は、ネットワーク関連機器の世界最大手といわれるシスコシステムズ社が実施している技術者認定資格のひとつです。インフラエンジニアを目指す場合、必須とも言える資格です。
CCNAの資格を持っていると、基本的なネットワーク知識や、シスコシステムズ社の製品の知識を持つことを証明できます。
プログラミングを用いたアプリやWebサイトなどのものづくりに携わりたい人は、システム開発エンジニアが向いています。
インフラエンジニアでも、システム障害発生時に原因の特定を行う際に、シェル(shell:OS側の窓口)プログラミングを用いることもあります。また、業務効率化のためのプログラミングも行うことがあります。そのため、プログラミングに触れる機会が全くないわけではありません。しかし、開発エンジニアに比べるとその機会は限られるでしょう。
これらのフェーズをワンストップで提供しているシステム開発企業では、ソフトウェア開発全般の知識を学ぶことができます。
一方で、インフラエンジニアにもフェーズがあり、インフラ設計、インフラ構築、インフラ運用などがあります。しかしインフラ専門のフェーズであり、システム設計のフェーズとは異なります。
システム開発エンジニアは、夜勤などはあまりない傾向です。そのため、基本的には日中の規則正しい勤務が中心となります。ただし、納期やエラー修正で残業が多いこともあります。
今は優秀な転職エージェントがサポートしてくれる転職サイトがあるため、将来性のある、良質なIT企業を探しやすいと言えます。
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転職してあなたの人生を変えられるのは、あなただけです。行動に移しましょう。
なかなか腰が重いのは、痛いほど分かります。しかし、転職に関する作業は苦痛ですが、転職する時だけです。
一方で、転職しなかった場合は、ずっと苦痛になる可能性があります。
その後のエンジニア人生が左右される重要な決定事項です。この記事をお読みになったあなたが、良いエンジニア人生が送れることを願っています。
株式会社ウィザードのアニジャと申します。SE(システムエンジニア)歴10年。 経歴は、SES客先常駐→.NETエンジニア→Webマーケター。SESエンジニアで磨耗した自身の経験から、SES業界について情報発信しています。 株式会社Synergy Career様が運営するCareer Journalにて、SES関連の記事を監修。 ■保有資格 基本情報技術者、応用情報技術者、情報セキュリティスペシャリスト