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SES業界に就職(転職)を考えているけど、今後が心配。
SESがなくなることってあるのだろうか。
そのような疑問をお持ちかもしれません。
結論から言って、今後数十年単位で、SESがなくなることは考えにくいと言えます。
SESを含むIT関連の事業は、今後ますます需要が高まることが予想されます。その上で、IT業界に根強く構造として組み込まれているSESが、すぐになくなることは考えにくいためです。
そこで、当記事では、SESがなくならない理由についてや、なくなる心配のない良質なSES案件の探し方について、詳しくご紹介していきます。
当記事の信頼性…当メディアは、株式会社ウィザードが運営しています。
受託・SES案件の開発実績は2000件以上。数多くのSESエンジニア、SES会社、SES転職事例を見てきました。
SESがなくならない最も大きな理由としては、IT業界の構造として根強いということが挙げられます。
IT企業全体の9割以上が何らかの形でSESに関係しています。また、客先常駐している IT エンジニアの比率が7割を超えている企業は28.8%となっています。
そのため、ほとんど「IT企業 ≒ SES」という状況です。
IT人材の需要は高まり続けています。経済産業省の調査では2030年には約80万人のIT人材不足が発生する試算が出ています。
出典:経済産業省『IT人材需給に関する調査』
中でも特にSES業界は参入障壁が低いため、起業や転職が起こりやすい業界です。そのため人材の動きが激しく、日々多くの求人が募集開始されています。
今後、数年でSESが無くなるとは考えにくいですね。むしろ、ますます需要が増えていく業態と言えます。
昨今では、現場に常駐せずに、リモートで作業できるSES案件も増えています。そのため、SESだからと言って必ずしも労働環境が不安定とは言い切れません。
自社、または自宅での作業が可能となりますので、SES案件にありがちなデメリットがほとんど解消されると言えます。
SESのリモート案件を受注できている、または継続できている企業を探すのは非常におすすめです。ここ数年のSES業界で、最も注目するべき流れの一つと言えますね。
実際に弊社でもフルリモートのSES案件を受注しており、自社で作業しています。
確かに、従来のSESでは「働き方」に問題があるケースも多かったのは事実です。自社に全く帰らないことも多く、評価基準が曖昧になったり、帰属意識が薄れるなど問題も多かったからです。
しかし、リモート案件の台頭により、質の高いSES案件が増えてきています。そういった案件であれば、今後も問題なく続いていくといえます。
SES事業は参入障壁が低い業態です。請負とは異なり、仕事の完成は目的としておらず、純粋に労働力の提供が目的です。そのため受託開発企業のように、成果物に責任を負うこともありません。極論を言えば、エンジニアの労働力を提供できれば良いためですね。
また、自社開発企業のように、画期的なサービスをローンチして利益を生み出す必要もありません。
さらに、派遣とは違って労働者派遣法に基づく厚生労働大臣の許可も不要となります。
それらの理由から、SES事業は参入障壁が低い事業ですので、むしろ事業者が乱立しているという状況です。
SESエンジニアを受け入れる企業にもメリットがあります。エンジニアが必要になった際に、SES企業に依頼をすれば、即戦力のスキルを持ったエンジニアの労働力が手に入ります。
自社で一から育成するよりも手間もコストも大幅に削減することができます。
SESでは、プロジェクトごとに人材を入れ替えることができます。プロジェクトごとに異なるスキルセットが求められる場合などに、非常に都合が良い形態といえます。
また、プロジェクトの規模や内容に応じて、常駐するエンジニアの人数を調整したりすることも容易です。
多重下請けの案件ばかり請けている会社では、間に入った企業に売り上げを抜かれていることがあり、利益率が下がってしまいます。結果として、給与水準が低くなってしまうケースが多く見られます。
過度な下請けではないことを確認しましょう。もちろん一次受けであることが望ましいですが、さまざまな事情がありますので、2次受け程度までなら許容できると言えます。
SESでは、現場は自社のSES営業が持ってきた案件に参画することが普通です。そのため「案件ガチャ」状態で、選べないケースも多いでしょう。
テスターやコールセンターなど、システム開発のスキルがつかない現場に行かされるSESは将来性が低いですね。スキルがつかないと、他の開発案件に移ることも難しくなり、負のループに陥ってしまいます。
さらに、社員から現場の変更を求められた場合に、柔軟に対応してくれない企業も要注意です。
SESでは未経験者の場合、企業側で研修や教育のプログラムが用意されているケースが多くあります。例えば、OJT*のプログラム研修などです。
OJT…働きながら、プログラミングを学ぶためのカリキュラム。
一方で、そういった研修プログラム等が全く用意されていない企業は、避けた方が無難です。
研修や教育は企業にとっては必要不可欠なコストです。そこを削るような企業は体力が無いか、ブラックである可能性が非常に高いでしょう。
良質なプライム案件(1次請け案件)を受注しているSES企業であれば、自社で上流工程からワンストップで対応しているケースが多く、設計などの技術を学ぶことができます。
プライム案件は、発注企業との強いコネクションがないと受注することができません。そういった良質なコネクションを持っている企業は、今後も将来性が高いといえます。
自社開発や受託開発など、SES以外の業務も展開している企業も狙い目です。自社開発で売り上げを立てている会社は、クライアント企業の受託業務に依存せずに、柔軟に働き方を変えることが可能です。
受託開発では、クライアントから発注を受けたシステムやソフトウェアの開発を行います。発注企業からの要件に応じて様々なシステムを開発するため、様々な種類の案件や、開発環境を経験することができます。
いずれも、SESが横行しているIT業界において、非常に恵まれている条件です。
ホワイト案件を受注して労働管理ができているSES企業では、30代〜以降まで幅広い年代のエンジニアが活躍しているはずです。
人材流出していないかどうか?に着目して企業を選ぶと良いでしょう。
一方で、将来性のないSES企業では、エンジニアの離職率が高まり、若手ばかりになっている可能性が高いといえます。
SESで現場に出ていると、自社の社員と全く会わないケースも多々あります。すると、仕事に対する評価基準が現場を通したものになります。
直接的に自社の上長から評価を受ける場合と比べると、適切な評価がなされているかどうか不明瞭です。
そういったSESの弱点を意識して、しっかりとした評価制度を用意している企業を選ぶと良いでしょう。
例えば、エンジニアが生み出した利益から、何パーセントが給与になったのかを明示的に示すような、評価制度をとる会社もあります。納得感がありますし、交渉もしやすいですよね。
また、チーム体制で仕事ができている会社がおすすめです。チーム体制であれば、上司を頼ることができますし、評価制度もしっかり機能します。
なお、より詳しい優良SES企業の特徴は、こちらの記事を参照してください。
転職エージェントは人事部と密にコミュニケーションを取っており、求職者が持っていないSES企業の情報を把握しています。
転職活動は情報戦です。良質な情報を手に入れられるかどうかで勝負が決まります。
今は優秀な転職エージェントがサポートしてくれる転職サイトがあるため、恵まれています。
※各社のプロモーションを含みます。
転職してあなたの人生を変えられるのは、あなただけです。行動に移しましょう。
なかなか腰が重いのは、痛いほど分かります。しかし、転職に関する作業は苦痛ですが、転職する時だけです。
一方で、転職しなかった場合は、ずっと苦痛になる可能性があります。
その後のエンジニア人生が左右される重要な決定事項です。この記事をお読みになったあなたが、良いエンジニア人生が送れることを願っています。
株式会社ウィザードのアニジャと申します。SE(システムエンジニア)歴10年。 経歴は、SES客先常駐→.NETエンジニア→Webマーケター。SESエンジニアで磨耗した自身の経験から、SES業界について情報発信しています。 株式会社Synergy Career様が運営するCareer Journalにて、SES関連の記事を監修。 ■保有資格 基本情報技術者、応用情報技術者、情報セキュリティスペシャリスト