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  3. 人売りIT企業の見分け方ポイント。特徴や回避方法について徹底解説。

人売りIT企業とは

人売りIT企業は、エンジニアのキャリアアップやスキル獲得に興味がなく、エンジニアを現場に送りつけるだけの企業のことです。

要するに「売り上げ最優先」なので、そのような行動をとりがちです。

 

なお「SESをやっている企業 = 人売りIT企業」というわけではありません。SES案件でも、一次請けの案件であれば単価も高く、スキルを獲得できます。

さらにリモートであれば自社または自宅での作業が可能です。そのため、誤解されがちですが「SES = 人売り」というわけではありません。

 

優良なSES案件をこなしており、尚且つ人売りではないIT企業を探すのは、見分けるポイントがわからないと少し難しいと言えます。

そのため、当記事では「人売りIT企業」をどのように見分ければ良いのか、詳しく解説しています。

当記事の信頼性…当メディアは、株式会社ウィザードが運営しています。
受託・SES案件の開発実績は2,000件以上。数多くのSESエンジニア、SES会社、SES転職事例を見てきました。

人売りIT企業の特徴

年収200万円台

SESエンジニアの平均年収は300万~400万円程度です。

出典:政府統計ポータルサイト「e-Stat」-賃金構造基本統計調査

200万円台など、極端に低い水準の企業は避けた方が無難です。

研修なし

研修プログラム等が全く用意されていない企業は、避けた方が無難です。

研修や教育は企業にとっては必要不可欠なコストです。そこを削るような企業は体力が無いか、ブラックである可能性が非常に高いでしょう。

営業力が弱い

営業力が弱いと、そもそも取ってこれる案件の数が少ないため、限られた案件から選ぶしかありません。スキルがアンマッチな案件でも、中ば強引にアサインする場合もあるのです。

営業力が弱いSES会社では、多重下請けの案件ばかりで、良質な1次請けの案件が少ない傾向があります。

若手が中心

人材流出していないかどうか?に着目して企業を選ぶと良いでしょう。

人売りIT企業では、エンジニアの離職率が高まり、若手ばかりになっている可能性が高いといえます。

一方で、ホワイト案件を受注して労働管理ができているSES企業では、30代〜以降まで幅広い年代のエンジニアが活躍しているはずです。

還元率が低い

SESの還元率とは、会社とエンジニアの取り分の割合のうち、エンジニアの割合のことを表します。

例えば、還元率が60%だとしましょう。SESで得られた売り上げが100万円と仮定すると、60万円が給与として支払われます。

還元率の相場は平均60%〜65%程度。 具体例を挙げますと、弊社の場合はマージン率は62.4%です。

還元率が極端に低い企業は選ばない方が無難です。

人売りIT企業が請けるSES案件

多重下請け

多重下請けの案件ばかり請けている会社では、間に入った企業に売り上げを抜かれていることがあり、利益率が下がります。

また、間に入った企業で椅子が埋まっているため、業務内容の質も下がります。

過度な下請けではないことを確認しましょう。もちろん一次受けであることが望ましいですが、さまざまな事情がありますので、2次受け程度までなら許容できると言えます。

単価が低すぎる

人売りIT企業では、他に案件がないため、単価が低すぎるSES案件を受注することがあります。

シニアエンジニア + 新人エンジニアの抱き合わせ常駐などの低単価案件も時折見られます。

スキル不要やミスマッチの現場

人売りIT企業では、少しミスマッチな案件や、テスターやコールセンターなど、システム開発のスキルがつかない現場に強引に行かされることがあります。会社の売り上げを最優先するためですね。

案件が選べず、学びたい技術ではない現場や、スキルにミスマッチした現場に行かされる場合、自身が思い描いていたキャリアパスが描けない可能性が上がります。

偽装請負が横行

SESの準委任契約や請負契約では、派遣と違って客先(クライアント側)の企業が労働者へ指示を出すのは禁止されています。

もしSESなのに、客先からエンジニアに直接業務指示が来てしまうと、偽装請負と呼ばれる違法な状態です。高確率でブラックなので現場を変えることが望ましいと言えます。

人売りIT企業に関するよくある質問

SES事業のみはやめとけ?

SES事業のみをやっているからといって、即人売り企業と判断するのは早計と言えます。

優良なSES企業を淡々とこなしており、利益率が高いSES企業も存在しているためですね。

オフィスが小さいと人売りなの?

社員数に対してオフィスが小さすぎるIT企業は、人売り企業の可能性が高まります。

自社での作業がないため、オフィスは最小限で済むからです。

ただしこれだけで判断することはできません。昨今ではリモート化が進んで、優良企業でもオフィスの縮小などを実施しているケースもあるためです。

人売りではないIT企業の特徴

プライム案件を受注している

良質なプライム案件(1次請け案件)を受注しているIT企業は、勤め続ける価値があります。いわゆる「中抜き企業」が存在せず、給与水準が高い傾向があります。

また、自社で上流工程からワンストップで対応しているケースが多く、開発や設計などシステム開発の幅広いフェーズを学ぶこともできます。

チーム体制でSES案件に取り組んでいる

チーム体制で仕事ができている会社がおすすめです。チーム体制であれば評価制度もしっかり機能しますし、スキル不足をお互いにカバーし合うことも可能です。

一方で、一人で現場に行っている場合は、守ってくれる自社の社員が居ないため、何かと不便な思いをする可能性があります。

リモート案件を受注している

昨今では、現場に常駐せずに、リモートで作業できるSES案件も増えています。

自社、または自宅での作業が可能となりますので、SES案件にありがちなデメリットがほとんど解消されると言えます。

SESのリモート案件を受注できている企業は、多くの案件の中から選んで受注している可能性が高いので、人売り案件とは無縁の可能性が高まります。

人売りITを避ける効率的な方法

転職エージェントに相談する

人売りIT企業を効率的に見分けるには、転職エージェントに相談すると良いでしょう。

転職エージェントは人事部と密にコミュニケーションを取っており、求職者が持っていないIT企業の情報を把握しています。

転職活動は情報戦です。良質な情報を手に入れられるかどうかで勝負が決まります。

今は優秀な転職エージェントがサポートしてくれる転職サイトがあるため、恵まれています。

  • レバテック キャリア|IT/Web業界の特化型転職エージェントです。国内人材大手のレバレジーズグループ運営。求人先企業を知り尽くしたアドバイザーが支援してくれます。
  • マイナビ IT AGENT|人材紹介・転職サイト:定番のマイナビです。大手なので案件数も多く、登録だけでもしておくと良いでしょう。
  • Geekly(ギークリー)|IT・Web・ゲーム業界特化型の転職エージェントです。首都圏のIT企業に強いコネクションを持ち、IT業界に関する非公開求人・独占求人を多く保有しています。

※各社のプロモーションを含みます。

転職してあなたの人生を変えられるのは、あなただけです。行動に移しましょう。

なかなか腰が重いのは、痛いほど分かります。しかし、転職に関する作業は苦痛ですが、転職する時だけです。

一方で、転職しなかった場合は、ずっと苦痛になる可能性があります。

その後のエンジニア人生が左右される重要な決定事項です。この記事をお読みになったあなたが、良いエンジニア人生が送れることを願っています。

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この記事を書いた人

アニジャ

アニジャ

株式会社ウィザードのアニジャと申します。SE(システムエンジニア)歴10年。 経歴は、SES客先常駐→.NETエンジニア→Webマーケター。SESエンジニアで磨耗した自身の経験から、SES業界について情報発信しています。 株式会社Synergy Career様が運営するCareer Journalにて、SES関連の記事を監修。 ■保有資格 基本情報技術者、応用情報技術者、情報セキュリティスペシャリスト

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