「野村総研(NRI)は激務って本当?」
「マッキンゼーやBCG、アクセンチュアと比べるとどのくらい忙しいの?」
野村総合研究所について調べると、「野村総研 激務度ランキング」という検索候補まで出てきます。
結論からいうと、NRIは大手IT・コンサル企業の中でも、仕事量が多い会社と考えてよいでしょう。
転職会議の投稿者データでは平均残業時間は月43.3時間。2025〜2026年の口コミでも、21時頃まで働くケースや、日中が会議で埋まり、自分の仕事を早朝や残業時間に進めるという声が確認できます。
一方、2025年3月期の平均年間給与は1,321.7万円、自己都合離職率は3.3%です。
「激務なブラック企業」というより、高い給与と引き換えに、仕事量と成果も求められる会社と考えるのが実態に近いでしょう。
今回は公式データと社員口コミをもとに、NRIの激務度を他のコンサル・IT企業と比較していきます。
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目次
まず気になるのが、NRIはマッキンゼーやBCG、アクセンチュア、NTTデータなどと比べてどのくらい忙しいのかですよね。
OpenWorkをもとにした各種公開データや社員口コミを横断すると、筆者はおおむね次のような位置関係になると考えています。
| 激務度 | 企業 | 傾向 |
|---|---|---|
| S | マッキンゼー、BCG、ベイン、A.T.カーニー、アーサー・D・リトル | 戦略コンサル。公開されている口コミ集計では月60〜80時間前後の残業となる企業も多い |
| A | 野村総合研究所(NRI)、デロイト トーマツ コンサルティング、PwCコンサルティング | 高年収だが業務負荷も高め。NRIも仕事量の多さを指摘する口コミが目立つ |
| B | アクセンチュア、KPMGコンサルティング、アビームコンサルティング | コンサルとしては比較的労務管理が進んでいるが、案件による差は大きい |
| C | NTTデータ、SCSK、富士通など | 大規模案件の繁忙期はあるものの、NRIやコンサルファームと比べるとWLBを取りやすい企業も多い |
※各社が公式に発表しているランキングではありません。OpenWorkなどの社員口コミをもとにした公開データを参考に、筆者が相対的に整理しています。回答時期・職種・プロジェクトによって実際の労働時間は異なります。
たとえばOpenWorkをもとにした公開集計では、マッキンゼー76.7時間、A.T.カーニー72.6時間、ベイン64.4時間、BCG62.8時間、デロイト63.1時間、アクセンチュア52.1時間、アビーム36.3時間というデータがあります。
これを見ると、戦略コンサルはやはり別格で忙しいことがわかります。
一方、NRIも転職会議では投稿者平均残業時間が43.3時間となっており、「大手SIerだから働き方もゆったりしている」と考えるのは違うでしょう。
個人的には、NRIは「戦略コンサルほど極端ではないものの、大手SIerの中ではかなり忙しい」という位置づけが一番しっくりきます。
NRIには経営コンサルティングだけでなく、金融IT、産業ITなどさまざまな仕事があります。
同じNRIでも「何がきついのか」はかなり違います。
| 順位 | 職種・領域 | 激務になりやすい理由 |
|---|---|---|
| 1位 | 経営コンサルティング | 短期間での調査・分析・資料作成と、高品質なアウトプットが求められる |
| 2位 | 金融ITソリューション | 大規模金融システムを扱い、障害時には夜間対応も発生する |
| 3位 | 産業ITソリューション | 大規模案件で顧客調整・進捗管理・品質管理の負荷が大きくなりやすい |
| 4位 | コーポレート・管理部門 | プロジェクト納期やシステム障害の影響を受けにくいが、職種ごとの繁忙期はある |
職種別の正確な平均残業時間は公表されていないため、「経営コンサルは月80時間」のように数字まで断定するのは難しいです。
ただし、コンサルは短納期とアウトプット、金融ITはシステム障害や夜間対応というように、忙しくなる理由には違いがあります。
転職会議では、投稿者から算出された平均残業時間が月43.3時間、有給消化率が52.7%となっています。
月43時間なら、20営業日で単純計算すると1日約2時間です。
大手企業としては、かなり仕事量が多い部類と考えてよいでしょう。
2025年頃の口コミでも、21時頃まで残業することがあるという声や、プロジェクト都合で出社が増えることへの不満が確認できます。
2026年の退職理由では、主任・課長クラスになると会議で日中が埋まり、自分の作業を早朝や残業時間に進めるという趣旨の投稿もあります。
「昔のNRIは激務だったけど、今は完全にホワイト」というわけではなさそうです。
一方、NRI公式サイトを見ると、2025年度の月平均時間外労働時間は5.1時間です。
「43時間と5時間では違いすぎない?」と思いますよね。
ここには理由があります。
NRI公式では、総合職の大半が裁量労働制または管理監督者であり、この時間外労働時間は主に裁量労働制適用前の若手社員が対象と説明されています。
つまり、5.1時間は「NRI社員全体の平均残業時間」ではありません。
NRIの働き方を見るなら、公式の残業時間だけで判断しない方がいいでしょう。
NRIでは、大規模プロジェクトのPM・PLや上位職になるほど、顧客や社内、協力会社との調整が増えていきます。
2026年の社員口コミでも、会議で1日の予定が埋まり、自分の作業を早朝や残業時間に行うという趣旨の声があります。
SEとして働いているとよくわかりますが、上流へ行くほど「自分で手を動かす時間」より調整の時間が増えます。
そこへ資料作成やレビューが乗れば、日中だけで仕事が終わらなくなるのも不思議ではありません。
NRIは証券・金融分野の大規模システムを数多く手掛けています。
こうしたシステムでは、障害が発生すれば夜間でも対応が必要になるケースがあります。
2025年頃のPM職の口コミでも、システム保守では夜間コールがあり、体力面の負担に触れた投稿が確認できます。
残業時間だけでなく、勤務時間外に仕事が入り込む可能性がある。
ここは金融ITへ転職するなら知っておきたい部分です。
NRIの2025年3月期の平均年間給与は1,321.7万円です。
日系IT企業としてはかなり高い給与水準です。
その一方、社員口コミでは仕事量や責任の大きさについての言及も目立ちます。
高い給与をもらいながら、ゆったり働く会社を想像して入るとギャップは大きいでしょう。
ここはNRIの興味深いところです。
2025年3月期のNRI単体の離職率は5.4%。そのうち自己都合離職率は3.3%です。
さらに、新卒社員の3年後定着率は93.6%となっています。
少なくとも、「激務に耐えられず社員が次々辞めている会社」ではありません。
理由として大きいのは、やはり待遇でしょう。
平均年間給与は1,321.7万円。さらに、大規模プロジェクトや上流工程を経験できること自体をキャリア上のメリットと考える人もいます。
仕事量は多い。でも、その分給与と経験で返ってくる。
NRIで長く働いている人にとっては、このバランスが成立しているのだと思います。
筆者としては、多少忙しくても、年収とキャリアを一気に伸ばしたい人にはNRIはかなり魅力的な会社だと思います。
特にSIerで要件定義、PM・PL、金融システムなどを経験し、「もっと大きな案件へ行きたい」「上流へ進みたい」という人には相性がよいでしょう。
仕事量が増えても、それ以上にスキル・経験・給与が増えるなら納得できる人向けです。
逆に、残業を減らすことが転職の一番の目的なら、NRIは積極的にはおすすめしません。
金融ITでは夜間対応が発生する可能性もあります。
「年収は多少下がっても、平日の夜や休日を確保したい」という人なら、NTTデータやSCSKなどの大手SIer、ユーザー系SIer、事業会社の社内SEなども比較してみた方がよいでしょう。
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株式会社ウィザードのアニジャと申します。SE(システムエンジニア)歴10年。 経歴は、SES客先常駐→.NETエンジニア→Webマーケター。SESエンジニアで磨耗した自身の経験から、SES業界について情報発信しています。 株式会社Synergy Career様が運営するCareer Journalにて、SES関連の記事を監修。 ■保有資格 基本情報技術者、応用情報技術者、情報セキュリティスペシャリスト
