日本最大級の独立系SIerとして、1万人以上の社員が働く富士ソフト。就職・転職先として知名度の高い企業ですが、ネットでは「富士ソフトは誰でも受かる」という声も見かけます。
実際、富士ソフトは採用人数がかなり多く、2025年には新卒808人、中途241人を採用しています。
ただし、採用人数が多いからといって誰でも受かるわけではありません。中途採用では最終面接で落ちた事例も確認でき、正式な採用倍率も公表されていません。
この記事では、富士ソフトが「誰でも受かる」と言われる理由や落ちる人の特徴、採用人数、年収、非上場化後の将来性まで調査しました。
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目次
結論からいうと、富士ソフトは誰でも受かる会社ではありません。
ただ、「誰でも受かる」と言われる理由は分かりやすく、採用人数がかなり多いからです。
富士ソフトが公表している採用人数を見てみましょう。
| 年 | 新卒採用 | 中途採用 |
|---|---|---|
| 2023年 | 809人 | 341人 |
| 2024年 | 808人 | 264人 |
| 2025年 | 808人 | 241人 |
2025年だけでも合計1,049人を採用しています。
一方、富士ソフトは2025年末時点で単体10,153人、連結20,678人が働く大企業です。
会社そのものが大きく、業務系システムから組み込み・制御、クラウド、インフラまで幅広い仕事を持っているため、それだけ多くの人材を採用しています。
富士ソフトは応募者数や正式な採用倍率を公表していません。
そのため、ネット上で見かける「採用倍率○倍」といった数字を正確な倍率として扱うことはできません。
新卒だけで年間800人前後を採用しているため、採用枠が大きい企業であることは確かですが、「倍率が低い=誰でも受かる」とまでは判断できません。
一番大きな理由は、やはり採用人数です。
2023年から2025年まで、富士ソフトは3年連続で800人以上の新卒を採用しています。
中途を含めれば年間1,000人以上を採用しているため、一般的なIT企業と比べて入社する人を目にする機会も多くなります。
富士ソフトは、人事ポリシーとして「学歴や経験にこだわらず、人を大切にし、チャレンジする人を支援する」としています。
新卒採用でも大学・大学院だけでなく、高専、専門学校、職能開発大学校など幅広い学校が応募対象です。
高学歴の学生だけに採用対象を絞っている会社ではないことも、「入りやすい」という印象につながっているのでしょう。
富士ソフトは独立系SIerとして、さまざまな業界のシステム開発を手掛けています。
業務系システムだけでなく、自動車などの組み込み・制御、クラウド、インフラ、セキュリティ、AIなど扱う技術も幅広くなっています。
一つの技術に限定して採用しているわけではないため、さまざまな経験を持つエンジニアが応募できます。
採用人数は多いものの、実際に選考で落ちる人はいます。
ONE CAREER PLUSでは、2025年4月にソフトウェアエンジニアの中途採用を受け、最終面接で不採用になった事例が掲載されています。
この選考では、Webテスト・筆記テスト、一次面接、最終面接まで行われています。
最終面接では、現職での仕事内容や志望理由について質問されています。
出典:ONE CAREER PLUS「富士ソフトの選考体験談」
大量採用しているから、応募すればそのまま内定という会社ではありません。
富士ソフトが不採用になる人の特徴を公表しているわけではありません。
ただ、採用方針や実際の選考内容を見ると、少なくとも次のような状態では面接で苦戦しやすいでしょう。
富士ソフトは業務系、組み込み・制御、クラウド、インフラなど幅広い事業を持っています。
その中で何をやりたいのか説明できず、「大手だから」「採用人数が多いから」という理由だけでは志望動機として弱くなります。
中途採用の選考体験談でも、現職での仕事内容について質問されています。
エンジニアであれば、使用した技術だけでなく、担当した工程、プロジェクトでの役割、トラブルをどう解決したかなどを整理しておきたいところです。
私もSESで客先常駐していましたが、同じ「開発経験3年」でも、詳細設計から担当した人とテストだけを担当した人では経験の中身がかなり違います。
年数よりも、自分が何を担当してきたのかを具体的に説明できることが必要です。
新卒の場合は、入社前から高度な開発経験が必要というわけではありません。
富士ソフトでは内定者向けのeラーニングや、入社後の新入社員研修も用意されています。
ただ、IT企業を志望しているのにITについてほとんど勉強していないとなると、意欲を伝えにくくなります。
授業、資格、プログラミング学習、個人開発など、自分なりに取り組んだことを話せるようにしておくといいでしょう。
新卒と中途では考え方が違います。
新卒採用では、大学院、大学、高専、専門学校などから幅広く採用しています。
入社後には社会人研修や技術研修があり、配属後も新入社員を約1年間サポートする制度があります。
そのため、新卒であれば入社前にエンジニアとしての実務経験がなくても応募できます。
中途採用では、求人ごとに必要な経験やスキルが設定されています。
2025年には241人の中途採用実績がありますが、誰でも応募できるという意味ではありません。
開発、インフラ、組み込みなど、これまでの経験に近い求人を選んだ方が選考では話しやすくなります。
富士ソフトを転職先として考えるなら、入社難易度だけでなく待遇も気になるところです。
2025年の公式データでは、月平均残業時間は22時間20分、有給休暇取得率は78.2%となっています。
| 項目 | 2025年 |
|---|---|
| 月平均残業時間 | 22時間20分 |
| 有給休暇取得率 | 78.2% |
| 在宅勤務者の割合 | 39.2% |
| 退職率 | 6.6% |
残業時間は2023年の23時間54分から、2024年23時間26分、2025年22時間20分と少しずつ減っています。
有給休暇取得率は同じ期間に68.9%から78.2%まで上昇しました。
一方、在宅勤務者の割合は2023年の41.5%から2025年には39.2%となっています。
富士ソフトは2025年5月に上場廃止となったため、今後は上場企業のように有価証券報告書から平均年収を追い続けることが難しくなります。
上場廃止前の有価証券報告書では、2024年12月期の平均年間給与は約640万円でした。
ただし、平均年齢や役職者も含んだ全社平均なので、入社直後から600万円以上もらえるという意味ではありません。
富士ソフトについて調べていると、客先常駐に関する評判も見かけます。
富士ソフト自身も、一部の社員が常駐型プロジェクトに参加していることを採用サイトで説明しています。
SIerなので、顧客先で開発や保守を行う仕事があること自体は珍しくありません。
一方、2025年の公式データでは在宅勤務者の割合が39.2%となっており、全社員が客先へ常駐しているわけでもありません。
SESやSIerから転職する人で客先常駐を減らしたい場合は、応募する求人の仕事内容や勤務場所を確認しておいた方がいいでしょう。
富士ソフトで経験を積んだ後、別のIT企業や事業会社へ転職する人もいます。
大規模なSIerなので、開発だけでなく、設計、顧客折衝、リーダー、PMなどへ仕事を広げていく機会があります。
転職市場では「富士ソフト出身だから高く評価される」というより、そこで何を経験したかが重要です。
例えば、要件定義や基本設計、PM、クラウドなどの経験があれば、次の転職でもアピールしやすくなります。
逆に、テストや運用だけを長く続けている場合は、次の転職先が限られることもあります。
富士ソフトをキャリアの通過点にするか、長く働く会社にするかに関係なく、入社後にどんな経験を積むかは意識しておきたいところです。
富士ソフトは2025年5月16日、東京証券取引所プライム市場から上場廃止となりました。
経営悪化によって上場廃止になったわけではなく、KKRによる公開買付けと非公開化に伴うものです。
出典:富士ソフト「株式のお手続き・当社株式の公開買付けについて」
現在の会社概要では、2025年度の連結売上高は3,340億円。従業員数は単体10,153人、連結20,678人となっています。
出典:富士ソフト「会社概要」
「上場廃止=経営危機」という状況ではありません。
ただし、非上場化によってこれまでのように決算や平均年収などを継続的に確認しにくくなるため、転職先として見る場合は今後の事業方針や待遇の変化も見ていきたいところです。
採用人数が多いため、「大量採用して、その分たくさん辞めているのでは?」と思う人もいるかもしれません。
富士ソフトが公表している退職率は次の通りです。
| 年 | 退職率 |
|---|---|
| 2023年 | 7.0% |
| 2024年 | 6.9% |
| 2025年 | 6.6% |
直近3年間では少しずつ低下しています。
一方、2025年に公表された新卒社員の3年後離職率は19.0%です。
新卒で入った人が全員長く残っているわけではありませんが、少なくとも「大量採用した社員がすぐ大量に辞める会社」と決めつけるほどの数字ではありません。
| 向いている人 | 向いていない人 |
|---|---|
| 大手SIerで開発経験を積みたい | 自社サービスだけを開発したい |
| 業務系・組み込み・クラウドなど幅広い仕事に興味がある | 顧客先で働く可能性を完全に避けたい |
| 将来的に上流工程やPMも経験したい | 入社直後から高年収を最優先したい |
富士ソフトは扱う業界や技術が幅広いため、エンジニアとして経験を積む選択肢は多い会社です。
一方、Web系の自社サービス企業とは仕事内容がかなり違います。SIerとして顧客のシステムを作る仕事に興味があるかどうかで、合う人は分かれます。
富士ソフトは2025年に新卒808人、中途241人を採用しており、IT企業の中でも採用人数が多い会社です。
学歴だけで応募者を絞る採用でもないため、「誰でも受かる」と言われる理由は分かります。
しかし、正式な採用倍率は公表されておらず、中途採用では最終面接で不採用になった事例も確認できます。
富士ソフトは「誰でも受かる会社」というより、会社の規模が大きく、それに合わせて採用枠も大きいSIerと考えるのが実態に近いです。
新卒ならIT未経験から入社するチャンスがありますが、中途ではこれまでの開発経験や応募する職種との相性も見られます。
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大手SIerへの転職を考えているなら、富士ソフトだけでなく、これまでの経験を活かせる企業も一緒に見ておくと選択肢が広がります。
転職エージェントでは一般公開されていない非公開求人も扱っているため、今の経験で狙える企業や年収水準を確認できます。
今すぐ転職する予定がなくても利用できます。
首都圏のIT企業に強いコネクションを持ち、IT業界に関する非公開求人・独占求人を多く保有しています。スピーディーな転職支援が特徴です。
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引用:株式会社リクルート-リクナビNEXT

株式会社ウィザードのアニジャと申します。SE(システムエンジニア)歴10年。 経歴は、SES客先常駐→.NETエンジニア→Webマーケター。SESエンジニアで磨耗した自身の経験から、SES業界について情報発信しています。 株式会社Synergy Career様が運営するCareer Journalにて、SES関連の記事を監修。 ■保有資格 基本情報技術者、応用情報技術者、情報セキュリティスペシャリスト
